脱資本主義宣言 グローバル経済が蝕む暮らし

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著者:鶴見済

新潮社

2012年初版発行 (初版)
状態:A カバーに少し傷みがありますが、その他はきれいです。


スバリ直球なタイトルと、「ぼくらは経済の奴隷じゃない!」という帯の一言。「完全自殺マニュアル」で知られる鶴見済氏が、世界を覆い尽くす資本主義社会が生み出した歪みについて徹底的に批判し、ここから何とかして抜けだしていこうというのが本書のテーマです。
私たち日本人が生活する中で当たり前になっていること、例えば異様なほど安価なファストファッション、原料もパッケージも日本では全く生産できないのに大量に消費されている缶コーヒー、そしてその缶コーヒーを買うために街中に設置された自動販売機など。それらがいかにして日常化しているのか、その目を背けたくなるような裏側を、本書は徹底的に暴きます。
僕達が1000円そこらで何の気なしに買って、数回着たら飽きて捨ててしまうような服を、アジアのどこかの国で、小さな子どもたちが眠る時間も削って作らされている。どうしてそんなことが世の中でまかり通っているのか。そして僕達はなぜそれを受け入れてしまっているのか。本書ではそれを真摯に、そして分かりやすく解説しながら、そんな資本主義経済から人間らしさを取り戻すためには、どんなことから始めていけばいいのかが語られています。
資本主義においては、「カネ」との繋がりが全てにおいて重要とされ、その中では人間一人一人の幸せは価値のあるものとは見なされていないどころか、全く無視されていると鶴見氏は言います。そして、それに対抗するためには、「カネ」と距離を置き、自然との繋がりを取り戻すことが大事であるとも語ります。
原発の問題や、集団的自衛権など、日本でもこれまでの暮らしを脅かすような出来事が起こっていますが、戦争こそ起きていないものの、ある意味では戦争以上に悲惨なことが今現在起きていることが、本書を読むことではっきりと認識出来るのではないかと思います。



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